安倍総理の秋葉原演説でGDP 50兆円増加は本当か?確認してみた

選挙前最終日の秋葉原駅前での安倍総理の演説は恒例化しています。私はYoutubeでみる事にしていますが昨日の演説の中で経済について安倍総理が次のように語っていました。

『民主党政権時代はのGDPは493兆円、自民党政権になって543兆円と50兆円も増えたんですよ』

50兆円増ということは10%もアップしたということ、本当なのか?本当だとしたら何の項目が増えたのか?ちょっと確認してみました。

GDP統計データは内閣府のホームページで

GDPの統計データはまとまったものが簡単に入手でき、内閣府のホームページに行けばcsvファイルでダウンロードできます。

国民経済計算(GDP統計) – 内閣府

今回は名目GDPの年次データを使うのでここからダウンロードです。

安倍政権で名目GDPは右肩上がり

1994年以降の名目GDPをグラフ化しました。

安倍政権になって明らかに上昇に転じていますね。この数値だけを見れば今の政権が続くことが望ましいと思います。
では総理が演説で主張されていた名目GDPの額について民主党政権最終年の2012年と昨年2016年で比較してみます。(1兆円以下は切り捨て)

2012年名目GDP:494兆円
2016年名目GDP:537兆円

民主党政権時は合っていますが安倍政権時のは543兆円が537兆円ですので6兆円ほどのずれが。総理は2017年度の4半期別データを年率換算したのかもしれませんが概略では合っていると感じました。

安倍政権で何が増えたのか

では安倍政権になって名目GDPは何が増えたのか?項目別に推移を見て見ます。

GDPの6割を占める個人消費

安倍政権になって急上昇しました。アベノミクスの金融緩和の効果でしょう。しかし、初年度に急上昇したのに翌年からは横ばい。これは消費税増税の悪影響と考えます。増税しないでいれば右肩上がりは継続してもっと名目GDPは伸びていたのでしょう。残念です。

個人消費以外の項目

個人消費以外の主要項目の変化もグラフにしました。

これを見ると増えているのは政府最終消費支出、設備投資、純輸出の3項目です。
政府最終消費支出は政府が行う行政サービスで、医療、介護なども含まれます。
設備投資は民間企業の設備投資
純輸出は輸出から輸入を引いたもの。

なお、公共工事は安倍政権になっても増えていません、民主党政権時代からほぼ変化無しです。

名目GDP増加項目の一覧

増加した項目の増加額詳細です。(単位:10億円)

項目 個人消費 政府最終消費支出 設備投資 純輸出
2012年 291,164 100,358 71,834 -8,757
2016年 301,034 105,947 82,541 5,264
増加額 9,870 5,588 10,706 14,021

これらの項目で40兆円の増加、特に純輸出の増加は大きいですね。

まとめ:アベノミクスの評価

上記の結果から私の独断での評価は

1)アベノミクスにより個人消費が増加したのは良いが、その後の消費税増税で勢いが止まってしまった。
消費税増税が無ければ今頃、デフレも脱却できたのでは?

2)企業の設備投資や純輸出が増えたことは企業、特に大企業の収益が向上しているようだ。

以上はアベノミクス第1の矢、金融緩和による効果と思われます。
反面、公共投資は増えてなくアベノミクス第2の矢、財政出動は行われていない事になります。

いずれにしても、経済的視点ではGDPが50兆円も増えた政権を否定する理由はないと考えます。

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